会社員時代、私の通勤時間は片道90分でした。
乗り換えは5回。ドアtoドアで毎日3時間を移動だけに使っていました。
ある日ふとこう思いました。
「これを定年まで続けたら、いったい何時間消えるんだろう」
計算してみたら、ぞっとしました。
一度計算してみると、「そういうもんだ」と思っていたものの正体が見えてきます。
問題の本質:「しんどい」じゃなくて「どれだけ失っているか」を直視する
通勤がしんどいとは誰でも思います。でも「しんどい」は感覚の話なので、慣れてしまったり、「みんなそうだから」で流してしまいます。
数字で見ると、話が変わります。
「感覚」で諦めるのと「数字」で判断するのは、まったく別の話です。
実際に計算してみた
条件はこうです。(大学院修了後24歳で就職して60歳定年の場合)
- 通勤時間:往復3時間
- 年間の出勤日数:約240日
- 勤続年数:36年
1年あたりの通勤時間
3時間 × 240日 = 720時間
36年間の通勤時間
720時間 × 36年 = 25,920時間
25,920時間です。
25,920時間って実際どのくらいか
数字だけ見てもピンと来ないと思うので、別の見方をしてみます。
日数に換算すると
25,920時間 ÷ 24時間 = 1080日
つまり、丸々1080日分の時間が通勤だけで消えるということです。2年半です。
睡眠時間を引いた「使える時間」で換算すると
人間が1日で自由に使える時間を仮に16時間とすると、25,920時間 ÷ 16時間 = 1,620日分。
約3年7ヶ月分の「起きている時間」が、電車の中だけで消えます。
しかもこれは「移動しているだけ」の時間
旅行の移動なら、景色を楽しんだり、好きな本を読んだり、それ自体が体験になります。
でも通勤は違います。
疲れた体で満員電車に揺られて、会社と家を往復するだけです。
仮に電車の中でスマホを見たり本を読んだりできたとしても、満員電車で立ったまま3時間、それを36年続けることに価値があるかどうかは、冷静に考えれば答えが出ると思います。
「移動時間も自己投資に使える」という言い方は、本質から目を逸らすための言い訳だと思います。
「それが普通」だと思っていた
当時の職場の同僚たちは、誰もこれをおかしいと思っていませんでした。
「通勤がしんどい」とは言うけれど、「だから辞める」という発想は誰にもなかった。みんな「そういうもんだ」と思って乗り続けていました。
私も最初はそうでした。
でも計算して気づいたんです。
「そういうもんだ」で片付けるには、失う時間が多すぎることに。
今日からできること
まず自分の数字を出してみてください。
自分の通勤時間(往復)× 240日 × 働く予定の年数
この計算をするだけでいいです。
出てきた数字を見て「さすがにこれは嫌だ」と感じたなら、今の働き方を変えることを考え始めていい段階だと思います。
「嫌だ」という感覚に数字という根拠がつくと、動き出す力になります。
いきなり辞める必要はありません。でも、この計算をきっかけに副業で収入の柱をもう1本作ることを考えてみてください。
まとめ
通勤3時間を36年続けると、移動だけで約25,920時間=1,080日が消えます。
これが多いか少ないかは人によって違うと思います。
ただ、一度計算してみることをおすすめします。
その数字を見て、それでも「しょうがない」「問題ない」と思えるなら続ければいいと思います。
私が出した答え
計算した瞬間、会社を辞めようと決めました。
大げさに聞こえるかもしれませんが、本当にそうです。
もちろん通勤時間だけで決めたわけじゃないですが、この計算が「もう限界」という気持ちに明確な根拠を与えてくれました。
今はフリーランスとして自宅で仕事しています。通勤時間はゼロです。
あの25,920時間が丸ごと手元に残っています。その時間で仕事をして、スキルを磨いて、遊んで、寝ています。
時間を取り戻してから気づいたのは、あの通勤に慣れていた自分がいかに感覚を麻痺させていたかということです。



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